greenlight

こんにちは!ヒカリナ学生インターンの町山です。
海外金融アプリのサービスやUIについて感じたことをシリーズ化して発信しています。

第4回目の今回は、子どもが実践的に、そして安全にお金との付き合い方を学べるアプリ「Greenlight」をご紹介します。

稼ぎ、貯め、使う。お金との付き合い方を学べるアプリ

Greenlight(グリーンライト)は、親子向けの金融スーパーアプリです。

  • 保護者から子どもへのP2P送金
  • デビットカードと預金口座
  • 投資

の3種類のサービスを提供しており、お手伝いで「稼ぎ」、お金を「貯金」し、適切に「使う」という一連の行動から、子どもがお金との付き合い方を学べるサービスとなっています。

また、ティーン向けの金融アプリでは、銀行アプリのChase First Bankingは6-17歳、類似のサービスを提供しているBusy Kidは5-17歳など年齢に上限・下限が設定されているものが多いですが、年齢制限がないこともGreenlightの特徴です。

用途を指定してお小遣いを渡せるP2P送金

注目したいのは、保護者から子どもへのP2P送金です。
子どもの口座は「支出」「貯金」「寄付」3種類の口座に分かれており、さらに、食費用、美容室用、動物愛護への寄付など、目的ごとに細かく分けられるようになっています。
保護者は、送金金額と口座や目的など送金先を指定して、お小遣いやお手伝いに対する「お給料」を送金することができます。

なお、支出、貯金には「Spend Anywhere」「General Accounting」という用途が決まっていない項目もあるので、子どもがある程度大きくなったら用途を決めず、自分でお金の管理をさせるといった使い方もできますね。

子どもの使い過ぎを防げるデビットカード

また、Greenlightは子ども向けにデビットカードを提供しています。
保護者はスマホアプリでデビットカードの利用制限ができ、また、アプリ通知で子どもの利用を見守ることができます。
用途・目的を特定したP2P送金と合わせ、子どもの使い過ぎを防げるシステムデザインですね。

有料プランでは子ども自身も投資できる

Greenlightでは、月額$4.99の通常プラン「Greenlight Core」のほかに、「Greenlight Max」プラン($9.98/月)と「Greenlight Infinity」プラン($14.98/月)を用意しています。

通常プランとの違いは、保護者だけでなく子ども自身も投資できることです。
子どもに投資はハードルが高いようにも思えますが、アプリ内でビデオやクイズを使って投資について勉強できるようになっており、
また、子どもが投資取引をするには保護者が承認が必要なので、子どもが安全に投資をできるサービスとなっています。
取引手数料は無料で、1ドルから投資ができます。端数での購入も可能です。

GreenlightのアプリUI

ここからは、アプリのUIについて紹介します。
Greenlightのアプリは、保護者としてサインアップするか子どもとしてサインアップするかで仕様や機能が異なりますが、ここでは保護者用のアプリについて見てみましょう。

こちらのレビュー動画サイトにあるアプリ画面を見ると、白をベース・緑をアクセントにしたシンプルなデザインになっています。
各コンテンツはパネルでまとめられ、余白もしっかり取っているため、すっきりとした印象を受けますね。

My Dashboard画面 : 保護者と子ども両方の口座状況がわかりやすい

アプリ起動後、まずMy Dashboardという画面が開きます。
ここでは、保護者用口座の残高、子ども用口座のサマリー、子どもの利用状況や利用のヒントなどの通知がパネルごとにまとまっています。
Greenlightを利用している子どもが複数いる場合、人数分のパネルが表示され、Spend、Save、Giveそれぞれの口座残高を確認できるようになっています。

口座の詳細画面 : タブで4種類の口座情報をうまく整理

My Dashboard画面にある子ど用口座のパネルをタッチすると、その口座の管理画面に遷移します。
画面の上部にはタブバーがあり、4つのタブに切り替えられます。
それぞれのタブの特徴をまとめると、

Spendタブ

ガソリン代、食費、ゲーム代用など用途別の口座残高がリストで表示されており、各項目をタップすると送金画面に進み、金額を指定して送金できます。

Saveタブ

Spendと同様、例えば美容院や欲しい物のための貯金や用途を指定しないGeneral Accountなどの残高がリストで表示されており、こちらでも各項目をタップすると送金画面へ進みます。
また、「Parent-Paid Interest」というパネルをタップすると、子どもの預金金利を設定することができます。

Giveタブ

種類と金額を決めて、デビットカードで寄付できます。
お金は寄付用の口座から引き落とされます。

Earnタブ

お小遣いの金額、頻度、またどのくらいの割合で各口座に振り込むか、 お手伝いについては、「お給料」の額や繰り返す頻度、期限などを決められます。
お手伝いの一覧はチェックリストで表示されていて、完了済みか未完了かが簡単にわかるようになっています。

なかなか情報量が多いですが、タブで分けることでうまく整理していますね。
各タブの中でも、My Dashboard同様パネルで情報がわかりやすくまとまっています。

まとめ

今回は、親子向けスーパーアプリ「Greenlight」のサービスとアプリUIについてご紹介しました。
注目したいポイントは、「タブやパネルを用いた情報の整理の仕方」です。
複数人の口座情報がまとまっており、さらに機能も複数あるので情報量が多いですが、タブやパネルでわかりやすく情報をまとめたユーザビリティに優れたアプリです。

2014年に米国で創業した同名の運営会社は「Shine a light on the world of money for families and empower parents to raise financially-smart kids.(家族のお金の世界を照らし、子どもの金融教育をお手伝いをします)」というミッションを掲げています。
親子のお金の管理をエンパワーするGreenlightには、まさにそんな思いが詰まっていると思います。