今回はネット証券/スマホ証券の株取引のアプリの注文画面のUIデザインを見てみました。最近ではスマホ証券と呼ばれるサービスが次々に始まってきており、UIにも工夫が見られますので、UX的な観点も含めていろいろと見てみたいと思います。注文画面の中でも単元株の買い注文(決められた株数単位での取引)のUIを見てみます。

楽天証券(iSPEED)

ネット証券大手の楽天証券のiSPEEDというアプリです。楽天グループの金融サービスはUI/UXが優れいてる印象がありますが、中でもiSPEEDはUI/UX的にも評価が高いアプリです。注文画面にはプロ、シンプルの2パターンありますが、プロの方を見てみます。
本格的なトレーディングツールという感じで情報もかなり多いですがUI的な工夫によりコンパクトにおさめていますね。

情報や機能が多いですがコンパクトにぎゅっと詰まっています。
概算約定代金が価格入力の近くに表示されたり、執行条件が選択しやすいなどきめ細かな配慮が見られます。

下までスクロールしました。
取引暗証番号の入力欄もあります。確認画面の省略機能や、取引暗証番号の30分保存機能があります。1秒を争うような場合は便利ですね。

価格入力の下にある「板入力」をタップした画面です。指値の入力は板からもできます。

SBIネオモバイル証券

次はネット証券では最大手のSBI系列のネオモバイル証券です。SBIと言えばネット金融サービスの先駆者ですが、UI/UX面ではどうでしょうか。見てみましょう。こちらが買い注文画面です。Webぽい感じの画面ですね。

とてもゆったりしたレイアウト。金額指定が選択されていますが今回は単元株取引なので株数指定に切り替えます(単元株で金額指定はできないため)。切り替えつつ少しスクロールします。

スクロールしました。
重要な部分は背景がオレンジになっています。指値と成行の表現が価格指定をするしないという表現になっていて初心者にも分かりやすそう。
単元未満株(S株)の注文もこの画面からできますがその分少し煩雑かも。

まだ下があるようなのでスクロールしました。
次へ進むボタンが見えてきました。概算約定代金やポイント利用が目立っていますね。

CONNECT

次は大和証券グループのスマホ証券CONNECTです。単元株取引用の画面がありますのでそちらを見てみます。こちらが単元株の注文画面ですが淡くてふんわりした印象ですね。

注文画面の項目が少ないですね。
それぞれの項目に文章があるので文字が多めな印象です。

株数や金額入力時のキーボードのデザインもふんわりした印象で統一されています。
キーボードの上部に「気配値」とあるので押してみます。

気配値をタップすると板情報が表示されました。
各金額の行全体がタップ可能になっており、タップした金額が指値に入力されます。

LINE証券

最後はLINE証券です。LINEも金融サービスには力を入れていますが中でもLINE証券は新しいUI/UXを提供していますね。それまでのネット証券の考え方にはないような新しいUIを実現できていると思います。
単元株の注文画面があるのでそちらを見てみます。価格指定と成行がタブ切り替え式になってますね。画面ショットは価格指定の方になります。

不安になるぐらい要素が少ないですね。下部の詳細設定から注文期限、執行条件が選択できます。注文期限は、当日と今週中のみ。
細かいですが入力が価格→数量という順番ですね。

こちらは購入資金が足りない時の画面です。資金が足りないとき、いくら不足しているかがこの時点で表示されるのはGoodですね。

画面左端にある矢印をタップすると左サイドから板情報が出ます。
買いと売りで色分けされており1列でコンパクトなレイアウトです。元の画面の情報も右側に表示されており、この状態で注文ボタン(買う)をタップできます。

まとめ

以上、ネット証券/スマホ証券各社の注文画面のUIを見てきました。特に新興サービスについては株式取引の裾野を広げるために様々な工夫をしているようですね。いい意味で金融サービスらしくないデザインを目指しているサービスもありました。
金融サービスは、大切なお金を扱うサービスなのでどういったアプローチで設計するか難しいところもありますが、各社の考えが見えて面白いですね。